小葉がんという乳がん
「乳がんと言えばしこりができるもの!」と思い込んでいた私は、なんとなく胸の張りを感じたり、かすかな痛みを感じたり、腫れぼったさを感じたりしていたにもかかわらず、症状が出てから2~3カ月放置していました。
診断の結果は、乳がんの中でもまれな小葉がんだということでした。
「しこりができない乳がんがあるなんて聞いてねーよ!!!」
これが診断を受けたときの私の心の叫びでした。
皆さんは私のように手遅れにならないよう、しこりのできない乳がんもあるのだということを知ってほしくてこの情報を発信したいと思いました。
小葉がんについて
乳がん(乳房がん)は、女性に最も多く発症するがんの一つで、その中でも小葉がん(小葉内がん)は、乳腺の小葉(lobule)と呼ばれる組織で発生するがんの一種です。この種のがんについて、詳しく説明します。
小葉がんの特徴
乳腺は、乳を生産する組織で、小葉と呼ばれる小さな構造体で構成されています。小葉がんは、この小葉内で発生するがんであり、乳房の内部に局在しています。小葉がんは、他のがんと比べて比較的少ない症例であることがあり、症状や診断が難しいことがあります。
原因
小葉がんの具体的な原因は不明ですが、一般的な乳腺がんのリスク要因と同じく、遺伝、ホルモンの影響、加齢、肥満、喫煙、アルコール摂取、放射線被曝などが関連していると考えられています。
症状
小葉がんはしばしば症状が現れないことが多く、スクリーニング(マンモグラフィなど)を通じて発見されることがあります。しかし、症状が現れた場合、以下のようなものが考えられます。
しこり
乳腺がんと違い乳房内にしこりはできません。
乳房の形状や大きさに変化が生じたり、熱を持ったりはれぼったく感じたりすることがあります。乳腺炎と似た症状が出る場合があります。
小葉がんの診断・治療について
診断
小葉がんの診断には、以下の方法が用いられます。
マンモグラフィ
乳房のX線検査で、がんの異常を検出するのに有用です。
超音波検査:マンモグラフィでは見逃されることのあるがんを検出するために使用されます。
生検
異常な組織の一部を採取し、病理検査でがんの種類と進行度を確定します。
治療
小葉がんの治療方法は、がんの進行度や患者の状態によって異なります。
治療は以下のような一般的な乳腺がんに準じた治療法となります。
手術
がん組織の切除が行われ、局所病変の範囲によって乳房温存手術または乳房全摘手術が選択されます。
放射線療法
手術後、がん再発リスクを減少させるために放射線療法が行われることがあります。
ホルモン療法
ホルモン受容体陽性の小葉がんの場合、ホルモン療法が使用され、がんの成長を抑えることがあります。
化学療法(抗がん剤治療)
進行した小葉がんの場合、化学療法を行うことがあります。
小葉がんの予後について
予後
小葉がんの予後は、がんの種類、進行度、治療の効果によって異なります。早期に発見された場合、予後は比較的良好で、多くの患者は完治します。しかし、進行した場合、治療が難しくなることがあります。
対策
小葉がんは乳腺の小葉内で発生するがんであり、乳腺がんと違いしこりとして現れないため発見が遅れることがあります。少しでも異常があれば早めに検査を受けられることをお勧めします。早期発見と適切な治療が重要です。定期的なスクリーニングや乳がんに対する意識の向上が、小葉がんの予防と早期診断に役立つことがあります。医師との協力を通じて、家族ともよく相談し、最適な治療プランを立て治療に臨みましょう。